暑い日が続くと、食欲がわかない、少し食べただけでお腹がいっぱいになる、食後に胃が重く感じるなど、胃腸の不調があらわれることがあります。
夏バテを感じると、体力をつけようとして栄養のあるものをたくさん食べたほうがよいと思いがちですが、胃腸が弱っているときに無理をして食べると、かえって体の負担になることもあります。
夏バテの食養生で大切にしたいのは、たくさん食べることではなく、胃にためず、消化しやすい形で少しずつ食べることです。
この記事でわかること
- 夏バテの食養生で大切な「胃にためない」という考え方
- 食欲がないときに、おかゆがおすすめされる理由
- 胃に負担をかけにくい食事のとり方
- 冷たい食べ物や飲み物との付き合い方
- 胃腸をいたわりたいときにおすすめの飲み物
夏バテの食養生は「胃にためない」が基本~国際中医薬膳師からひと言
夏バテで胃腸が弱っているときは、胃の中に食べ物を長くため込まないことが大切です。
食欲がないときに、元気をつけようとして脂っこい料理や量の多い食事をとると、消化に時間がかかり、胃もたれやだるさにつながることがあります。
反対に、食事を抜いたまま過ごし、夜にまとめて食べることも、胃腸への負担になりやすい食べ方です。
夏バテを感じる日は、いつもの食事量にこだわらず、温かく、やわらかく、消化しやすいものを、胃が重くならない量で取り入れましょう。
夏の暑い日に胃腸が弱ってしまうのはなぜ?
暑い日は、冷たい飲み物やアイス、そうめんなどの冷たい料理を選ぶ機会が増えます。
冷たいものは暑さをやわらげてくれますが、毎日のように続くと、胃腸が冷えて食欲が落ちたり、食後に胃が重く感じたりすることがあります。
また、汗をかく季節は水分補給が欠かせませんが、冷たい飲み物を一度にたくさん飲むことでお腹がいっぱいになり、食事が十分にとれなくなることもあります。
夏バテの原因や、食事以外の養生法については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
食欲がないときは、おかゆから始める
夏バテで食欲が落ちているときにおすすめしたいのが、水分を多く含み、やわらかく炊いたおかゆです。
お米をやわらかく煮ることで食べやすくなり、食事と一緒に水分も補うことができます。
体のために何かを食べなければと思っても、最初から具材をたくさん入れる必要はありません。
まずはシンプルな白がゆから始め、食欲が戻ってきたら、溶き卵や豆腐、白身魚などを少量ずつ加えていきましょう。
一度に栄養をすべて補おうとせず、胃の状態に合わせて少しずつ内容を増やしていくことが、胃にためない食養生のポイントです。
胃に負担をかけにくい食べ物
おかゆ以外にも、やわらかく煮た料理や、油を多く使わない料理は、食欲がないときに取り入れやすくなります。
胃にためにくい食事の例
- 白がゆや卵がゆ
- 豆腐を入れた温かいスープ
- やわらかく煮たうどん
- 具材を細かく切った味噌汁
- 蒸した白身魚
- やわらかく煮た野菜
- 茶碗蒸し
胃腸が弱っているときは、生野菜をたくさん食べるよりも、煮る、蒸す、ゆでるなどの調理法で、やわらかくしてから食べるのがおすすめです。
一度に食べず、少量ずつ分けて食べる
食欲がないときに一人前の食事を無理に食べようとすると、食べること自体が負担になってしまいます。
そのような日は、一度にたくさん食べるのではなく、少量の食事を何回かに分けてとるのもひとつの方法です。
朝はおかゆを少し、昼は小さなおにぎりと味噌汁、午後は豆腐や果物、夜はやわらかく煮た料理など、一日の中で食べられるものを少しずつつないでいきます。
三食すべてをしっかり食べることよりも、胃が重くならない量を見つけ、無理なく食事を続けることを意識しましょう。
冷たいものだけで食事を終わらせない
食欲がない日は、そうめんや冷たい麺だけで食事を済ませたくなるものです。
冷たい料理を完全に避ける必要はありませんが、毎回冷たいものだけで済ませると、胃腸が冷えて食欲が戻りにくくなることがあります。
そうめんを食べる場合は、温かい汁物や豆腐、温泉卵などを添え、一品でも温かいものを組み合わせてみましょう。
一日のどこかで温かい料理や常温の飲み物を取り入れ、冷たいものが続かないように整えることが大切です。
一年で最も暑さが厳しくなる大暑の食事と過ごし方については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
胃にためないための調理の工夫
同じ食材でも、切り方や調理方法によって、食べやすさは変わります。
食欲がないときは、食材を小さく切り、やわらかくなるまで火を通しましょう。
揚げる、炒めるといった油を多く使う調理よりも、煮る、蒸す、ゆでるなどの調理法を選ぶと、胃に負担をかけにくくなります。
味つけも濃くしすぎず、だしや食材そのものの味を生かした、やさしい味に整えます。
また、よく噛んでゆっくり食べることも、胃にためにくくするために大切な習慣です。
香味野菜は少量を添える
みょうがや大葉、生姜などの香味野菜は、香りが食欲を引き出してくれるため、暑い日の食事にも取り入れやすい食材です。
ただし、胃腸が弱っているときは、香味野菜をたくさん食べるのではなく、おかゆや豆腐、うどんなどに少量添える程度から始めましょう。
香味野菜の種類や取り入れ方については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
蒸し暑い日のおすすめ食材|香味野菜を取り入れて心地よく過ごす
夏バテのときに避けたい食べ方
胃腸が弱っているときは、何を食べるかだけでなく、食べる量や時間にも気をつけましょう。
- 元気をつけようとして揚げ物や焼肉を一度にたくさん食べる
- 一日ほとんど食べず、夜にまとめて食べる
- 冷たい麺や飲み物だけで食事を終わらせる
- 食欲がないのに、いつもと同じ量を無理に食べる
- 甘い飲み物でお腹を満たす
- よく噛まずに急いで食べる
食べられない日は、いつもより食事量が少なくても構いません。今の胃が受け入れられる量を見つけ、少しずつ食べることを優先しましょう。
飲み物も胃腸を冷やしすぎないものを
夏は水分補給が欠かせませんが、氷をたくさん入れた飲み物を一気に飲むと、胃が冷えて重く感じることがあります。
常温の水や温かいお茶を少量ずつ飲み、胃に負担をかけにくい水分補給を心がけましょう。
食事が入りにくい日にも取り入れやすいのが、豆を使った温かいお茶です。
胃腸をいたわりたい日の一杯に

美膳茶SALAは、ナタマメとグリーンルイボスをブレンドした、すっきりとした味わいのお茶です。
食欲が落ちているときや、冷たい飲み物が続いているときにも、胃腸をいたわる毎日の飲み物として取り入れてみてください。
夏の食事は、しっかり食べるより胃にためない
夏バテを感じるときは、無理にたくさん食べることが、必ずしも体のためになるとは限りません。
おかゆやスープなどの消化しやすい料理を選び、一度に食べすぎず、胃が重くならない量を少しずつ取り入れましょう。
冷たいものだけで済ませず、温かい料理やお茶を取り入れることも、夏の胃腸をいたわる食養生のひとつです。
いつもの食事量にこだわらず、その日の胃が受け入れられるものを選び、食べられるものを少しずつつないでいきましょう。