「腸活といえば、まず食物繊維」
そう考えて、野菜を増やしたり、白米を玄米に変えたり、ごぼうやさつまいもを積極的に食べたりしている方も多いのではないでしょうか。
ところが、
「食物繊維を意識しているのに、便秘があまり変わらない」
「玄米を食べ始めたら、むしろお腹が張るようになった」
「野菜や豆を増やしたらガスが気になる」
ということもあります。
食物繊維は腸活に欠かせない大切な食品成分ですが、実はひとつの種類ではありません。
水に溶けるかどうかだけでなく、水分をどのくらい抱え込むのか、便のかさを増やしやすいのか、腸内細菌によってどの程度発酵されるのかなど、それぞれ性質が異なります。
だからこそ、腸活は「食物繊維をたくさん摂る」ことだけを考えるのではなく、今の自分のお腹の状態を見ながら選ぶことが大切です。
この記事では、食物繊維の種類や特徴、お腹の状態による選び方をわかりやすく解説します。
食物繊維とは?
食物繊維は、人の消化酵素では消化されにくく、小腸で消化・吸収されずに大腸まで届く食品成分です。
「繊維」という名前から、野菜の筋のようなものをイメージしがちですが、実際には水に溶けて粘りを持つものや、腸内細菌によって発酵されるものなど、さまざまな種類があります。
食物繊維は便の材料となるほか、一部は大腸にすむ腸内細菌に利用されます。
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、30~64歳女性の食物繊維の目標量は1日18g以上とされています。
ただし、ここで大切なのは、「18g以上摂れば腸活は成功」というわけではないこと。
同じ食物繊維でも、種類によって腸の中での働き方は異なります。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違い
食物繊維は、一般的に「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に分けて説明されます。
| 水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
|---|---|---|
| 特徴 | 水に溶ける、または水分を抱え込むものがある | 水に溶けにくい |
| 腸での特徴 | 種類によって粘性や発酵性を持つ | 便のかさを増やす材料になりやすい |
| 代表例 | ペクチン、βグルカン、イヌリン、サイリウムなど | セルロース、リグニンなど |
| 含む食品例 | 果物、大麦、オーツ麦、海藻など | 野菜、きのこ、豆類、全粒穀物など |
不溶性食物繊維は便の体積を増やす材料となり、水溶性食物繊維の中には、水を抱え込んだり腸内細菌によって利用されたりするものがあります。
ただし、実際の食品には水溶性と不溶性の両方が含まれていることも多く、「この食品は完全に水溶性」「こちらは完全に不溶性」と単純に分けられるわけではありません。
そして、腸活を考えるときは、もう一歩先まで知っておきたいポイントがあります。
食物繊維は「水溶性・不溶性」だけではない
食物繊維を選ぶとき、「水溶性か不溶性か」だけでは十分に説明できないことがあります。
たとえば同じ水溶性食物繊維でも、
- 水分を抱え込んでゲル状になりやすい
- 腸内細菌に発酵されやすい
- ゆっくり発酵される
- 便のかさやまとまりに関わる
など、それぞれに違った性質があります。
腸内細菌に「発酵されやすいか」という違い
大腸まで届いた食物繊維の一部は、腸内細菌によって発酵されます。
たとえば、イヌリン、βグルカン、ペクチン、レジスタントスターチなどは、程度や速度に違いはあるものの、腸内細菌によって利用される食物繊維として知られています。
発酵の過程では短鎖脂肪酸などがつくられる一方で、ガスも産生されます。
そのため、発酵されやすい食物繊維を急に多く摂ると、人によってはガスやお腹の張りを感じることがあります。
水分を抱え込む力も違う
サイリウムのように、水分を抱えてゲル状になりやすい性質を持つ食物繊維もあります。
一方で、セルロースなどの不溶性食物繊維は、水に溶けにくく、便のかさをつくる材料になりやすいという特徴があります。
つまり、食物繊維は単純に「水溶性=良い」「不溶性=悪い」と考えるのではなく、
- 水を抱えるのか。
- 便のかさになるのか。
- どの程度発酵するのか。
という視点も持っておくと、自分のお腹に合う食物繊維を考えやすくなります。
あなたはどのタイプ?腸の状態別・食物繊維の選び方
「便秘にはこの食物繊維」とひとつに決めることはできません。
便の硬さや量、お腹の張りなどを観察してみると、何を意識すればよいか見つけやすくなります。
1.便が硬く、コロコロしやすいタイプ
小さく硬い便が出る場合、まず確認したいのが水分です。
食物繊維を増やしていても、水分が十分でなければ便が硬いままということがあります。
このタイプでは、食物繊維の中でも水分を保持しやすいものや、ゲルを形成する性質を持つものを意識してみるのもひとつの方法です。
たとえば、
- 大麦やオーツ麦
- 果物
- オクラなどの野菜
- 海藻類
など、普段の食事から少しずつ取り入れてみましょう。
ただし、「水溶性食物繊維なら何でも同じ」ではありません。
食物繊維だけを見るのではなく、食事全体と水分の摂り方を一緒に見直すことが大切です。
2.便の量が少なく、出にくいタイプ
便そのものの量が少ないと感じる場合は、食物繊維だけではなく、食事量そのものが少なくなっていないかも確認してみましょう。
ダイエットなどで食べる量が減っていると、便の材料になるものも少なくなります。
そのうえで、
- 野菜
- きのこ
- 豆類
- 穀類
などに含まれる不溶性食物繊維も、便のかさをつくる材料のひとつになります。
ただし、「便の量が少ないから不溶性食物繊維を大量に食べよう」と考える必要はありません。
特に、お腹が張りやすい場合や便が長く出ていない場合は、繊維質の多い食品を急に増やすことで、かえって苦しく感じる人もいます。
3.ガス・お腹の張りが気になるタイプ
ここは、腸活を始めるときに特に意識しておきたいポイントです。
「腸活をしよう」と考えて、
玄米に変える。
野菜をたっぷり食べる。
ごぼうやさつまいもを増やす。
豆類を毎日食べる。
こうして一度に食物繊維を増やした結果、
「お腹がパンパンになる」
「ガスが増えた」
「食後に苦しくなる」
ということがあります。
食物繊維の中には腸内細菌によって発酵されやすいものがあり、その過程ではガスも生じます。
どのくらいガスが出るか、どの程度お腹の張りを感じるかには個人差があります。
「腸に良い食品」と「今の自分のお腹に合う食品」は、必ずしも同じではありません。
玄米や豆類、根菜が悪いわけではありません。
食べる量、食べ慣れているか、ほかの食事との組み合わせ、その日の腸の状態などによって、感じ方が変わることがあります。
食物繊維を増やしてから明らかに張りやガスが増えたのであれば、一度量を戻してみるのもひとつです。
「体に良いから我慢して食べ続ける」のではなく、自分のお腹の反応を見ながら調整していきましょう。
4.腸内環境そのものを意識したいタイプ
腸内細菌のことを考えるなら、「発酵性食物繊維」という視点もあります。
大腸に届いた食物繊維の一部は腸内細菌に利用され、発酵によって短鎖脂肪酸などがつくられます。
たとえば、
- βグルカン
- ペクチン
- イヌリン
- レジスタントスターチ
などは、腸内細菌との関係について研究されている食物繊維です。
ここでも大切なのは、ひとつの成分だけに偏らないことです。
野菜、果物、豆類、穀類、海藻、きのこなどを食事の中で組み合わせ、さまざまな種類の食物繊維を取り入れることを意識してみましょう。
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「便秘だから玄米」は正解?
便秘が気になったとき、
「白米より玄米のほうが食物繊維が多いから、玄米に変えよう」
と考える方もいるでしょう。
玄米は食物繊維を含む食品のひとつですし、普段から食べ慣れている人なら、毎日の食事に取り入れやすい穀物です。
ただし、
便秘=とりあえず玄米
と考える必要はありません。
たとえば、
- 便が硬い
- 水分摂取が少ない
- 食事量自体が少ない
- お腹が張りやすい
- 急に玄米へ切り替えた
など、人によって状況は違います。
これまで白米中心だった人が急に毎食玄米へ変え、さらに野菜や豆類まで増やせば、一気に食物繊維の量が増えることもあります。
その結果、お腹の張りやガスを感じたからといって、「玄米が体に悪い」という意味ではありません。
半量から試してみる、毎食ではなく1日1食にしてみる、白米と混ぜるなど、自分のお腹が無理なく受け入れられる量を探すことも腸活のひとつです。
便秘が気になる方は、食物繊維だけでなく、食事量や水分、運動、睡眠なども一緒に見直してみましょう。
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食物繊維を増やすときの5つのポイント
1.急に増やさない
これまで食物繊維が少なかった人が、一度に大量の野菜や豆類、全粒穀物などを増やすと、お腹の張りやガスにつながることがあります。
まずは、いつもの食事に少し追加するところから始めてみましょう。
2.水分も一緒に意識する
食物繊維を意識するときは、水分も忘れないようにしましょう。
特に水を抱え込む性質を持つ食物繊維は、十分な水分と一緒に取り入れることが大切です。
3.一種類に偏らない
「ごぼうが腸にいい」「玄米がいい」と聞くと、同じものを毎日たくさん食べたくなるかもしれません。
けれど、食物繊維にはさまざまな種類があります。
野菜だけ、玄米だけに偏らず、果物、きのこ、海藻、豆類、穀類などを組み合わせてみましょう。
4.お腹の反応を見る
食べたものだけではなく、
- 便の硬さ
- 便の量
- 排便回数
- お腹の張り
- ガス
- 食後の苦しさ
なども観察してみましょう。
「一般的に良いと言われているか」だけではなく、自分のお腹がどう感じているかも大切な情報です。
5.不調が強いときは無理をしない
食物繊維は、多ければ多いほどよいというものではありません。
種類や量、体質によっては、ガスや膨満感、便の変化などが気になることがあります。
強い腹痛、血便、急激な体重減少、長く続く便通異常などがある場合は、食事だけで対処せず、医療機関へ相談してください。
朝の習慣に|プロタージュ
プロタージュは、朝の美容習慣として取り入れられるパウダータイプのインナーケアです。
有胞子性乳酸菌やサイリウムなどを配合しています。
サイリウムは、水分を抱えてゲル状になりやすい性質を持つ食物繊維のひとつです。
食事の代わりに食物繊維をすべて補うという考え方ではなく、忙しい朝の「+α」として取り入れる選択肢のひとつです。
毎日のスッキリ習慣に|デ・ルー茶ストロング
デ・ルー茶ストロングは、毎日のスッキリ習慣を意識する方のためのブレンドティーです。
フェカリス乳酸菌100億個、有胞子性乳酸菌、難消化性デキストリンなどを配合しています。
「飲めば便秘が治る」というものではなく、毎日の食事や水分、生活リズムを基本にしながら、続けやすい習慣のひとつとして取り入れていただけます。
腸活は「自分のお腹を観察する」ところから
腸活というと、
「ヨーグルトを食べよう」
「玄米にしよう」
「食物繊維を増やそう」
と、新しいものを足すことから考えがちです。
けれど、本当に大切なのは、たくさん足すことではなく、今の自分のお腹がどう感じているかを知ることです。
便が硬いのか。
量が少ないのか。
ガスが多いのか。
何を食べた日に張りやすいのか。
そこを観察してみると、自分に合った食物繊維の取り入れ方も少しずつ見えてきます。
「腸に良いと言われているから」と無理をして続ける必要はありません。
いろいろな食材を少しずつ取り入れながら、お腹の反応を見て調整する。
それが、毎日、ムリなく、キレイに。につながる腸活です。
腸活と食物繊維についてよくある質問
Q.食物繊維は毎日摂った方がいいですか?
食物繊維は、毎日の食事の中で継続して取り入れたい食品成分です。
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、30~64歳女性の食物繊維の目標量は1日18g以上とされています。
一日だけ大量に摂るのではなく、普段の食事から無理なく取り入れていくことを意識しましょう。
Q.水溶性と不溶性はどちらが腸活にいいですか?
どちらか一方が優れているわけではありません。
不溶性食物繊維には便のかさをつくる材料になりやすいものがあり、水溶性食物繊維には水分を保持したり、腸内細菌に利用されたりするものがあります。
また、同じ水溶性食物繊維でも性質は異なるため、さまざまな食品から複数の種類を取り入れることが基本です。
Q.食物繊維を摂るとガスが増えるのはなぜですか?
一部の食物繊維は大腸で腸内細菌によって発酵され、その過程でガスが生じます。
発酵のしやすさやガスの感じ方には個人差があり、食物繊維の量を急に増やしたときに張りやガスを感じることもあります。
増やしてから症状が気になるようになった場合は、一度量を調整し、お腹の様子を見てみましょう。
Q.便秘のとき玄米を食べてもいいですか?
玄米は食物繊維を含む食品なので、便秘のときに食べてはいけないわけではありません。
ただし、便の状態や普段の食事、食べ慣れているか、水分摂取量などによってお腹の反応は異なります。
初めて取り入れる場合は、白米と混ぜる、少量から始めるなど、自分のお腹の反応を見ながら試してみましょう。
Q.食物繊維を摂りすぎるとどうなりますか?
食物繊維は「多ければ多いほど良い」というものではありません。
種類や量、体質によっては、ガスやお腹の張り、便がゆるくなるなどの変化を感じることがあります。
特に食物繊維を増やし始めるときは、急に大量に摂らず、お腹の反応を見ながら少しずつ取り入れることをおすすめします。
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参考情報
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「食物繊維」